Q&A: リック・ハンセン基金

質問1
私の大事な質問でお答えください。

宛先: Art Reitmayer様(Rick Hansen Foundation (RHF) CEO

Cc.
Rick Hansen様、Lyall Knott様(RHF理事会共同議長)
Jim Watson様(RHF理事会書記)
George Gaffney様(RHF理事会会計担当)

RHF理事会
Matthew Bosrock
Sally Douglas
Perry Goldsmith
Amanda Hansen
Jonathan Kallner
Tod Leiweke
Sue Paish
Peter Ufford
Christine Day

Bill BarrableRick Hansen Institute CEO
Tom Oxland博士(ICORD暫定理事)

麻痺の治癒に向けたRickの素晴らしい取り組みが25周年を迎えるにあたり、この度のRick Hansen FoundationCEOへの就任を心よりお祝い申し上げます。もし25年前、Rickが麻痺の治癒は実現できると考えていたのであれば、RHFは最近の科学の進歩を鑑みればその治癒の実現は必然であると認識すべきです。
脊髄損傷(SCI)に関わる者として、私はこのような重要な時点において新たなCEOが誕生したことによって、RHFは麻痺への取り組みをより加速させることができると信じています。誰もが認識しているように、治癒はただ希望のみによって実現できるものではなく、その実現には大変な努力と根気、そして科学の助けを必要とします。
しかし、私にはRHFが脊髄損傷の治癒の追求における目標を見失っているように見えます。私がそのように考える根拠は、Rick Hansen InstituteICORD(おもにRHFによって設立および出資されている)のウェブサイトに投稿された情報にあります。その情報を見る限り、どちらの団体においても中枢神経系(CNS)再生は最重要事項として挙げられていません。
そこで、RHFCNS再生およびSCIの治癒のためにどの程度の予算を割いているのかを教えていただきたいと思います。
ケアや生活の質に関連する活動もSCIを抱える人たちのためには重要であることは分かります。しかし、手の届く範囲にある治癒も同様に重要であり、実際のところそれこそがまさにケア/生活の質の究極の形ではないでしょうか。
長文で失礼いたしました。お忙しいとは思いますが、近い内にお返事がいただければ幸いです。
Translator: Ichinomiya Wataru

回答1
Dennis

この度はお問い合わせいただきありがとうございます。

我々の業務についてより深くご理解いただければ幸いです。

リック・ハンセン基金(RHF)はより身近で包括的なコミュニティの形成および脊髄損傷(SCI)治癒の研究の促進を通じて、障害を持つ人の日常生活を改善するために尽力しております。

ご存じの通り、SCIの研究は非常に複雑なものです。

ケアの範囲(損傷を受けた時点からリハビリおよび回復)は広範であり、SCI患者の方が生産的市民として包括的かつ身近な社会で生活するためにはあらゆる段階において金銭的および実践的支援が必要となります。

1988年から、RHFは主要な研究補助金および慈善プログラムに対する資金投入によって、新たに損傷を受けた人の予後の改善を支援しながらSCI研究および生活の質プログラムへ2億ドルの予算を割いてきました。

当基金のSCI治癒へ向けた活動の1つとしてリック・ハンセン研究所の設立が挙げられます。 <http://www.rickhanseninstitute.org/> (RHI).

この独立した機関は治癒への進展の加速およびSCIおよび関連障害を有する人の生活の質の改善を専門とするカナダ全域にわたる共同プロジェクトです。

RHIは幹細胞研究の将来性のある分野における専門家の活動の支援を含め、SCIトランスレーショナルリサーチおよびベストプラクティスの採用に対して投資および支援を行っています。

RHISCIを持つ人の日常生活の質を向上させるための活動も行っているため、短期的な観点ではSCIに伴う二次性合併症の重症度の改善に焦点を当てています。

脊髄損傷による麻痺のない世界の実現を後押するため、RHIは志を同じくする個人および団体の世界的なネットワークを活用しながら、できうる限りの努力を続けています。

相対的な規模および活動範囲と世界の基礎・一次研究分野における他の組織による活動を考え、RHIは発見およびベストプラクティスをSCIを持つ人の利用および生活の質の改善へトランスレーションする活動に重点を置いています。

この情報でリック・ハンセン基金およびリック・ハンセン研究所の活動についてより明確にご理解いただければ幸いです。

加えて、私たちは世界各地の組織によって構成された大規模なコミュニティ内に、障害を持つ人の生活の質の改善を専門とする部門も作っています。

私たちの長期的な目標はSCIによる麻痺の治癒の実現であり、SCI研究の分野の発展においてその目標の実現へ向けた努力を続けています。

デニス様および興味がおありの方は以下の私たちのサイト
www.rickhansen.com および www.rickhanseninstitute.org をご覧になっていただければ、私たちが共通の目的に向かってどのように協力し合っているのかをご理解いただけると思います。     
それでは、今後ともどうぞよろしくお願いたします。

リック・ハンセン基金、リック・ハンセン研究所
Translator: Ichinomiya Wataru

質問2
宛先:アート・レイトマイヤー氏 リック・ハンセン財団CEO
案件:回答願います

本文:リック・ハンセン財団の寄せられた基金に対して、脊髄損傷治癒へ使われた基金の割合に関する質問におきまして、現時点でまだ回答を頂いておりません。受信されていない場合もありますので、念の為上記質問をお送りいたします。よろしくお願いいたします。
Translator: Kawazu Kazuyo

回答2
親愛なるデニスさん、

リック・ハンセンが、熱意、決意と夢を持って、脊髄損傷治癒(SCI)の治癒追及と、アクセスしやすい社会を作るため、障害者が持つ可能性を一般の人々へ伝える啓蒙活動を始めたのは今から25年前になります。1985年、この2つの大きな夢を叶えるべく、リックが「マン・イン・モーション(Man in Motion)」ツアーを皮切り、総距離40万キロのべ34カ国を廻り、終了までに2年を要する旅をしました。リックの夢に感銘を受けた多くの人々の寛大な気持ちは、2600万ドルの寄付金という結果となってあらわれました。リック・ハンセン財団(RHF)の設立と活動は、今日2億4500万ドルにも上る寄付金により支えられており、リックの当初からの夢である治癒追求への支援とアクセスしやすい、包括的な社会を創造するために活動を続けています。設立開始より、RHFが集めた寄付金の81%が研究費補助やチャリティ活動を通じて、SCI治癒研究や人生の質向上プログラムへ送られています。

RHFは長年に渡り、何百万ドルもの寄付金を、特別奨学金制度、科学リーダーシッププログラム、補助金、インフラ設備投資、学生奨学金などを通して基本的な科学研究へ援助してきました。今日RFHSCIのリサーチコミュニティが一丸となって、リック・ハンセン財団を通じ、新しい急性、慢性傷害を持つ人々にフォーカスする為の補助、資金提供などをコラボレーションモデルを中心に行っています。RHIはグローバル臨床試験ネットワークを設け、世界で70SCI関連施設を結ぶ財団の戦略的イノベーションとなっています。これらの施設は、CNSなどの研究で発見した成果を使って、治癒に向かって成果を推進するためにSCIを持つ人々の為に、地球のどこからでもマルチ・センター臨床試験の実行を可能にしてくれるでしょう。

この情報が私達の回答を明確にし、私達の業務の特徴をご理解頂ける事とと信じます。更なる詳細は、当財団の公式サイトをご覧ください。


敬具
リック・ハンセン財団
Translator: Kawazu Kazuyo


質問3
2011年8月12日

案件:中枢神経機能再生に関する経費について

電子メイルにて

アート レイトメイヤー氏、CEO
リック ハンセン氏、共同会長、役員
リアル ノット氏、共同会長、役員
リックハンセン財団


親愛なる皆様、

まず始めに、先日お送りしました中枢神経機能再生(例:脊髄損傷治癒)への経費の詳細に関する私達の質問にお答え頂きまして深く感謝致します。どうもありがとうございました。頂いた回答は、実際の治癒への経費割合などが明確ではなかったため、当方が満足いく内容ではありませんでしたが、数字の明記がなかった最初の回答よりも遥かに情報を提供して下さっていると実感しました。

科学業界が脊髄損傷治癒の実現へと更に近づいている今、実際の研究に十分な資金が援助されているのかと危惧する脊髄損傷者が沢山いる事をお分かりいただけるかと思います。そのことこそ、私たちが貴財団の皆様方とお話させて頂きたい内容なのです。

これに関しまして、以下に署名の私たちは、皆様方とスカイプを使った電話会議を、8月中または9月第1週の間で皆様のご都合の良い日の午前10時(バンクーバー時間)に開きたいと思います。

話し合いたい内容:
1.先のメイルにて回答頂いた、寄付金の81%の数字は再生治癒研究と人生の質向上プログラムへどのように割り当てられていますか
2.CNS再生研究に関して、現在援助しているプロジェクトはどういったものですか?また過去10年間に援助をした研究はなんでしょうか?
3.援助プロセスはどのようになっていますか?例えば、援助プロセスへの申請方法など
4.私達のような国際的コミュニティがどのように貴財団を支援する事ができるでしょうか?またはRHFの活動に参加する事ができますか?

貴財団は、脊髄損傷治癒への支援団体の中でももっとも大きく、財源が充実した、国際的にも広く認められている団体です。私達はこの同じ目標を達成する為に、貴財団になんらかの協力が出来ることを期待しております。

お手数ですが、会議の開催日に関するご回答を8月19日5PM(バンクーバー時間)までにいただけますよう、よろしくご検討ください。

敬具

署名付で、

カール・アルコレア     
パオロ・チポッラ
アルカンジェラ・ステファネッティ     
デニス・テソラット     
バーブ・シュコラ
Translator: Kawazu Kazuyo


回答3
2011/08/18

Re: 話し合いの場を持たせていただきたいです

Carles様、Paolo様、Arcangela様、Dennis様、Barb

私たちの置かれている状況をより明確にご理解いただきたく、お問い合わせいただいた件についてお答えさせていただきます。

何度が説明させていただきましたように、リック・ハンセン基金の活動はリックが「Man In Motion World Tour」に出発した際に表明したビジョンを支えるものになっています。それは身近で包括的なコミュニティを作り、治癒に向けた研究を支援することで障害を持つ人の可能性に対する意識を向上させることです。

過去25年以上に渡って、リックと当基金はこれらの両分野において力強い発言と明確なビジョンを示してきました。

当基金は様々な団体を結びつけて共通の目標を作り、その目標を実現するための戦略および資源の開発のためにリーダーシップを発揮してきました。また、それらの構想を独立させることで、新しいアイデアが認識されて立ちあがるようにしてきました。

今後もこの活動は進展させていきますし、私たちが以前説明した分野への現行の投資も将来的にはSCIを持つ人にとって大きな成果をもたらすでしょう。

私たちが2010-2011会計年度に資金提供を行った計画および組織の一覧は、来週に私たちの改装したウェブサイトで閲覧可能になる年次報告書に含まれています。

年次報告書に含まれる情報およびT3010は政府、企業出資パートナー、大口献金者および一般に公開されます。

多くの慈善団体と同様に、資金提供の申請は委員会が検討した後、役員会に承認を求めます。
申請はカナダ歳入庁の慈善活動規定に基づく要件を満たした受給者からしか受け付けていません。

現在のところ、2012/03/31までの事業年度の資金は全て投入されており、2012年春に公開される2012会計年度報告書に反映されます。

今回頂いたご質問に十分にお答えできていれば幸いです。私たちに委ねられた資金の扱いに関しては完全な透明性と細心の注意を払っていく所存ですので、私たちが文面で提示できる情報に関しては全てwww.rickhansen.comで閲覧できるようにお約束いたします。

今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
Art Reitmayer
Translator: Ichinomiya Wataru

リック・ハンセン基金との話し合い
本メールはカナダ総督であるDavid Johnston氏に当てられたものです。Rick Hansen Relayの後援者である同氏であれば私たちがリック・ハンセン基金と話し合いの場を持つ手助けをしてくれるのではないかと考え、メールを送らせていただきました。

カナダのニューファウンドランドで824日にスタートしたRick Hansen Relayの後援者として、この挑戦におけるリック・ハンセン・チームの成功をお祈りいたします。

リック・ハンセン氏がカナダ政府の支援の下、身近な社会および生活の質に関する計画を通して麻痺を持つ人のために行ってきたことは非常に高く評価されています。

私もハンセン氏と同じく脊髄損傷による麻痺のない世界の実現を夢見ていますし、中枢神経系(CNS)再生の分野における進歩によってそれは実現されると考えています。

この目標について、多くの麻痺の治癒に関心のある人がリック・ハンセン基金にCNS再生への資金運用に関して問い合わせを行ってきましたが、未だ十分な返答を受け取っていません。

その問い合わせと返答の内容はhttp://bit.ly/nPCkr5でご覧いただけます。

その内容はメールでは返答することが難しいものであると考え、先日カナダ、イタリア、日本およびスペインの代表団体がメールで取り上げた問題に関して実際にお会いして話し合いたい旨をRHFに伝えました。

それに対し返事はいただけたもの、話し合いの場を持ちたいという要望に関しては無視されてしまいました。

カナダ総督およびRick Hansen Relayの後援者として麻痺の治癒の緊急性に関するRHFとの話し合いの場を持ちたいという私の希望、そしていかにカナダの私たちと世界のコミュニティがリック・ハンセンの目標の実現に向けて協調しあえるかということをお伝えいただけないでしょうか。
それでは、お返事をお待ちしております。
Translator: Ichinomiya Wataru


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